「りく・なつ同室避難推進プロジェクト」は2023年7月より歌手の伍代夏子氏が、 突如訪れる災害時に備えて、人とペットが安心して同じ室内に避難できる社会の実現を目指し、災害時の備えだけでなく、同室避難に対する飼い主の意識を高めるお手伝いと、ペットと一緒に避難することの重要性を発信していくことを目的として活動しております。
この度、10月5日(木)に、アンバサダーの伍代夏子氏と共に、プロジェクトに賛同する歌手仲間の島津悦子氏、大石まどか氏が山梨県大月市を訪問し、小林市長らと意見交換会を行いました。
■小林市長「すべての命を守るためにも、課題解決に取り組んでいきたい」
意見交換会では、大月市総務管理課の井上氏が、「大月市はこれまで避難所を開けたことはあるが、ペットを連れてきた人はいないです。ペットは入れられないと考える人が多いと思います。」と避難所の現状を伝えたうえで、「東日本大震災では、取り残したペットが心配で自宅に戻り二次災害にあったり、避難所で受け付けてもらえないので、車で避難し、そのまま車でペットと生活していた人も多かったです。」と過去の災害の際の状況を伝えた。
これを受け伍代氏は、「ペットと一緒に避難するためにも、狂犬病や混合ワクチン接種、クレートトレーニングなど、飼い主が飼い始めた時から、しっかりと準備をすることが必要だと思います。また、災害時に自分がどこに避難するのか、ペットも一緒に行けるのかなど、自分の住む地域の避難場所を事前に調べて、準備することも非常に大切だと思います。」としつけや準備の重要性を述べた。
小林市長は「アレルギーの人がいたり、ペットの種類も多様化している中で、同室避難のハードルは非常に高いと思っています」と同室避難の難しさを伝えたうえで、自身もペットを飼っていることから、「災害があった際にどうするか考えた時、車で避難するしかないなと思っていたが、この機会にどのような方法があるのか、どのように避難所の運営ができているのかなど、行政側、飼い主側の両方の側面から考えていきたいです。」と同室避難についてこれから取り組んでいくことを伝えた。
島津氏は、「ペットは家族です。災害で離ればなれになったらどうしようと、考えるだけで胸がドキドキします。」と自身もペットを飼っていることから、災害時の現状への思いを述べた。また、意見交換を受け、「自分自身ももっと勉強していかないといけないと思いますし、皆さんともっと一緒に勉強していけたらと思います。」と今後も避難について学んでいくと話した。
大石氏は「動物が苦手な方もいますが、動物がいることによって、アニマルセラピーのような効果で、気持ちが落ち着いたり、癒される部分もあるため、同室避難は大事なのではないかと思います。今後、体験すること、感じること、やらなければいけないことがたくさん出てくると思います。災害時は、まだまだ想像がつかないことがたくさん出てくると思います。人間も動物も落ち着いた、安心できる状況に近づいていけるようにしていけるようにできたらと思います。」とこれからも同室避難への準備を進めていくと伝えた。
■「まずは始めることから。一歩が大事」
懇談の中で、ペット同伴の避難生活を体験してみて、どのような課題があるか、行政としてどのようなことをする必要があるか、飼い主としてどのような準備が必要なのかを、実際に検証しながら進めていく必要があるのではないかという意見が出た。
これを受け伍代氏は、「避難が必要にならないのがいいに決まっていますが、いつなるかわからないからと言って何もしていないと、避難が必要となったときに困ります。実際に避難生活を体験し、必要なもの、準備すべきものを知り、周知していけるよう今後取り組んでいきたいです。」とこれから同室避難に向けて様々なことに取り組んでいくと述べた。
「りく・なつ同室避難推進プロジェクト」とは?
突如訪れる災害に備えて、人とペットが安心して、同じ室内へ避難できる社会へ。
日本では多くの家族でペットを飼っており、ペットを家族の一員として大切にしています。
しかし「同室避難」についての意識はまだまだ浸透していません。
このプロジェクトでは、災害時に備えだけでなく、同室避難に対する飼い主の意識を高めるお手伝いと、ペットと一緒に避難することの重要性を発信していきます。
開催概要
■催事名 :大月市訪問
■日時 :2023年10月5日(木)
■開催場所:大月市役所
■出席者 :大月市長 小林 信保 氏
りく・なつ同室避難推進プロジェクト アンバサダー 伍代 夏子 氏
島津 悦子 氏
大石 まどか 氏
総務部 部長 坂本 和彦 氏
総務管理課 課長 井上 章吾 氏
総務管理課 防災行革担当 リーダー 榎本 貢之 氏
総務管理課 防災行革担当 安藤 節象 氏