金曜日, 11月 22, 2024
ホームイベント大阪・八尾に眠る伝説が、能楽公演として令和に蘇る!~八尾市の公立施設・八尾市文化会館が3月21日(火・祝)に地域ゆかりの復元能・創作作品を上演

大阪・八尾に眠る伝説が、能楽公演として令和に蘇る!~八尾市の公立施設・八尾市文化会館が3月21日(火・祝)に地域ゆかりの復元能・創作作品を上演

3月21日(火・祝)開催 八尾市文化会館リニューアルオープンプログラム やお発高安能未来継承プロジェクト『令和に蘇る能≪綱≫&創作作品≪八尾(やつお)≫披露公演』

「令和に蘇る能《綱》&創作作品《八尾》披露公演」は、八尾の地元に伝わる伝承と結びつけながら能の作品を復元創作する試みで、令和4年度プリズムホールリニューアルオープン事業として上演いたします。地域の歴史や伝説を伝統芸能の新しい表現として鑑賞いただく機会として、プリズムホールにてご堪能下さい。

 

大阪・八尾に眠る伝説が、能楽公演として令和に蘇る!~八尾市の公立施設・八尾市文化会館が3月21日(火・祝)に地域ゆかりの復元能・創作作品を上演のサブ画像1

 

 

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八尾に残る伝説 時を超えて上演

2023年3月21日(火・祝)13:30開演  八尾市文化会館(プリズムホール)ホール
 

 

【番組(プログラム)・主な出演者】
■創作作品「八尾」
老僧:飯冨雅介 〇
公条:有松遼一
従者:橋本宰 〇
従僧:椙元正樹
輿舁:高安受壽 佐々木賀治

■仕舞「井筒」塩谷惠 〇
仕舞「高安」山階彌右衛門 〇

■狂言「伯母ケ酒」
太郎冠者:善竹隆司 〇
伯母:善竹隆平 〇

■復元能「綱」
シテ:山中雅志 〇
綱:原大 〇
従者:原陸

八尾・高安は能と関係あるらしい!と気づいた市民によって取り組まれてきた
≪やお発高安能未来継承プロジェクト≫

本公演は、やお発高安能未来継承プロジェクトの一環として実施します。
大阪府八尾市東部の高安地域は、能楽ワキ方・大鼓方「高安流」の発祥地とされており、人気曲の≪井筒≫≪弱法師≫のほかにも地域ゆかりの能楽作品があり、本プロジェクトにおいて掘り起こしを進めています。出演のワキ方・大鼓方はすべて“河内の国”高安発祥と伝わる高安流が担当します。

【見どころ①】

大阪・八尾発の復元能 《綱(つな)》

《綱》は500年前に存在した能曲とされるものの、現在では謡本すら現存していません。そこで今回の公演は、八尾市高安地域の「手塚」の伝承をもとに、名の有識者能楽師(山中雅志師 観世流シテ方)・大学教授(西野春雄氏 法政大学名誉教授)・鬼の研究者(福田祐美子氏 八尾市立しおんじやま古墳学習館学芸員)・能楽研究者(朝原広基氏 能楽と郷土を知る会))が共働し、年がかりで復元にあたりました

あらすじ:ワキ方の秘曲である≪羅生門≫の後日談。羅生門の戦いにて鬼(茨木童子)の腕を切り落とした渡辺綱は、陰陽師の教えに従い物忌みをしている。そこへ高安から来た綱の伯母がやってくる。戸惑いつつも綱は受入れ、伯母と杯を交わす。しかし実際は綱に腕を切られた鬼が伯母に化けていた。伯母になりすました鬼は、綱に腕を見せてくれとせがむ…。

【見どころ②】

能に似て、能にあらず!創作作品 《八尾(やつお)》

今回の公演で最初に上演する《八尾(やつお)》に出演するのは、ワキ方のみ(囃子あり)。能は、主役を演じるシテ方あってのものですが、今回は地元高安発祥の、高安流ワキ方が9名出演する異色の作品として上演します。謡曲「八尾」は幕末の八尾で活躍した国学者、歌人の伴林光平(ともばやしみつひら)の作とされています。この曲を八尾市民(坂上弘子氏 八尾・高安地域歴史研究家ほか)が古文書から掘り起こし、今回の上演に当たって3名の有識能楽者が演出・節付・型付に関わりました。

あらすじ:「八尾」という地名の由来の一つとなった「八つ尾の鶯」の伝説に基づく。称名院(三條西公条)が吉野に詣でた帰路、四天王寺に立ち寄るため河内八尾の金剛輪寺(現在の八尾市八尾木の善立寺に比定される)で宿をとる。その夜、寺の老僧は地名の由来として「この里は奈良時代に称徳天皇が西ノ京を作った。この里に飛んでくる鶯は風流で鳴き声も美しく、また普通鶯の尾は12枚だがここに来る鶯は8枚なのだ」と語り、称名院は感動し一句詠む。

【見どころ③】

能の要所、八尾ゆかりの能公演だからこそ、どんな方にも!

本作は、地元の方にはもちろんのこと、歴史や地域の伝承に興味のある方、能を気軽に鑑賞したい方にも楽しんでいただけるよう、「言葉のわかりやすさ」「物語のダイナミズム」「歴史考証」にこだわって創作しました。
また《綱》《八尾》はじめ、仕舞には平成28年度に本プロジェクトにて復曲した≪高安≫そして地元ゆかりの名曲≪井筒≫と、オール・八尾・プログラム。狂言の≪伯母ケ酒≫には特定の土地は出てきませんが、酒好きの男が鬼に扮して酒をせしめる物語で、やはり今回の企画ならではの狂言。能の知識の有無にかかわらず、どっぷりと八尾の能の世界に浸っていただけます。

【公演概要】

<公演名>
八尾市文化会館リニューアルオープンプログラム やお発高安能未来継承プロジェクト
令和に蘇る能≪綱≫&創作作品≪八尾≫披露公演
<日 時>
令和5年3月21日(火・祝)13:30開演(12:45開場)
<会 場>
八尾市文化会館プリズムホール大ホール
<プログラム(番組)>
・解説 (西野春雄・福田祐美子)
・創作作品≪八尾≫
・仕舞≪井筒≫≪高安≫
・狂言≪伯母ヶ酒≫
・復元能≪綱≫
<料 金>全席指定・税込(就学前のお子様のご入場はご遠慮ください)
SS席:一般6,000円
S席:一般4,500円、割引3,600円、ペア8,000円
A席:一般3,000円、割引2,400円、ペア4,800円
後半≪綱≫のみハーフチケット:2,000円
※割引は障がいのある方とその介添えの方1名様が対象。要証明書。
※S席・A席ペアは各2名1組。
※ハーフチケット以外は別途1,000円で謡本セットあり(プリズムホールチケットカウンター前売販売でのみ取り扱い。当日引き換え。謡本の当日購入は2,000円)
<チケット取扱>
プリズムホールチケットカウンター
TEL:072-924-9999(10:00~19:00 月曜休業(祝日の場合翌平日))
プリズムホールウェブサイトチケット https://prismhall.jp/(公演の3日前まで)
<主催>高安能未来継承事業推進協議会・(公財)八尾市文化振興事業団
<企画>高安ルーツの能実行委員会
<後援>(公社)日本ユネスコ協会連盟、(公財)八尾市文化財調査研究会、FM大阪

☆ご協賛いただける個人の方、企業様を募集いたします☆
やお発高安能未来継承プロジェクトでは「令和に蘇る能≪綱≫&創作作品≪八尾≫披露公演」の開催にあたり、
ご協賛いただける市民の方々、企業様、商店主様を募集しています。
協賛のお礼として協賛金額(一口1万円)に応じて公演にご招待いたします(S席、謡本付き)。
また当日に配布するパンフレットに掲載する広告協賛(一口5万円)もあわせて募集します。
各ご協賛詳細・申込書はプリズムホールホームページからダウンロードをお願いします。
https://prismhall.jp/event/18497.html

事前にプレ企画を開催いたします!
講座終了後(16:00~)登壇者に取材いただけます(事前にご連絡ください)

■プレ企画■ 八尾高安地域ゆかり幻の能《綱》を探る講座
<日時>令和5年2月11日(土・祝)13:30~16:00
<会場>八尾市文化会館プリズムホール4F会議室1
<定員>60人(申込順、無料)
<内容>
・基調講演 令和に蘇る幻の能≪綱≫
 西野春雄(法政大学名誉教授、能《綱》作者)
・パネルディスカッション  能《綱》の制作効果および話題性
 パネリスト: 西野春雄
                     山中雅志(能楽師観世流シテ方、能《綱》出演予定者)
                     福田祐美子(八尾市立しおんじやま古墳学習館学芸員、能《綱》監修助手)
 コーディネーター:朝原広基(能楽研究科、能楽学会・藝能史研究會会員、能《綱》監修助手)
<主催>高安ルーツの能実行委員会 <協力>高安能未来継承事業推進協議会

プレ企画講師プロフィール(全て≪綱≫復元関係者)
山中 雅志(やまなか まさゆき)

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1977年大阪市生まれ。能楽観世流シテ方。大阪を基盤に能楽の普及を目指し活動している。地元ゆかりの伝統文化に親しみ、郷土を愛する心を育めるよう、公演等を通じて「高安」にゆかりの能を紹介し、次世代に伝えるための保存育成を図る。2017年度八尾市文化新人賞を受賞。重要無形文化財総合指定保持者。

西野 春雄(にしの はるお)

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1943年青森県生まれ。法政大学文学部名誉教授。専攻は能楽研究、日本中世文学。能楽の総合的研究に多大な業績を上げ、能楽研究をリードしている。廃絶曲の解読や復曲や新作などにも力を注ぎ、多様なテーマで意欲的な活動を続けている。『岩波講座 能・狂言III 能の作者と作品』(共著、岩波書店)、『新日本古典文学大系57 謡曲百番』(校注、岩波書店)、『新潮古典文学アルバム15 能・狂言・風姿花伝』(編著、新潮社)、『能・狂言事典〈新訂増補〉』(共編著、平凡社)、丸岡桂『古今謡曲解題』の復刻・補訂(古今謡曲解題刊行会)など多数。

福田 祐美子(ふくだ ゆみこ)
1975年大阪生まれ。八尾市立しおんじやま古墳学習館学芸員。学生時代は民俗学(民話)を専攻。学生の時に出会い、その後の研究対象となる「茨木童子」の腕を埋めた手塚近くのしおんじやま古墳学習館に2005年より勤務する。現在はしおんじやま古墳学習館において古墳にまつわる民話の研究に携わり、古墳が作られた後の時代の人々がその古墳をどのような存在と捉えてきたかを、民話を通じて考察し広く人々に親しんでもらえるよう日々活動している。世界鬼学会会員。

朝原 広基(あさはら ひろき)
1981年兵庫県生まれ。大学の部活動で能と狂言に出会い、その虜となる。会社員として勤務しつつ、六麓会(関西の能楽研究者による自主的な研究会)に参加して能楽研究を行う。特に能楽史・能楽の地域性について追及。能楽学会・藝能史研究會会員。現在、主に能楽(能・狂言)の講座や公演を企画。自らが講師をつとめることも多数。


<公演写真>
※本資料の写真につきまして、他へのご使用はご遠慮ください。ご使用を希望される場合はプリズムホールまでご一報ください。2022年12月9日東京特別公演の《綱》上演写真(撮影:前島吉裕)

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