東京大空襲、朝鮮からの引きあげ…実際に体験した著者が記した“戦争の悲劇”を 令和の今、届けます。
株式会社金の星社(本社:東京都台東区、代表取締役社長:斎藤健司)は、『うしろの正面だあれ』、『アニメ版うしろの正面だあれ』、『お星さまのレール』、『アニメ版お星さまのレール』、『チロヌップのにじ』、『チロヌップの子さくら』全6作品を復刊しました。
金の星社は令和元年に創業100周年を迎え、戦火をくぐりぬけた業界最古の児童書出版社として、これまで数々の“戦争と平和”をテーマにした作品を出版してきました。
ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が続く今、改めて“戦争の愚かさと平和の大切さ”を考える。戦争を知らない世代がほとんどの 令和において、そのきっかけとなる全6作品を復刊し、世に問います。
- 海老名香葉子さん戦争体験自伝『うしろの正面だあれ』
『うしろの正面だあれ』
海老名香葉子 著/千葉督太郎 画 ※高学年~一般向け
定価1,540円 (本体1,400円+税) A5判/222ページ/ISBN978-4-323-07504-4
https://www.kinnohoshi.co.jp/search/info.php?isbn=9784323075044
下町人情溢れる町、温かい家族や町の人々とのふれあいの中で生まれ育った幸せな生活。 一人の兄以外の家族すべてを奪った東京大空襲、疎開先から東京へ、 ひとり戻ったあとの辛い生活、そしてそこから希望を見出すまでを、 海老名香葉子さんが歌い聞いて育った童歌をちりばめて綴ったエッセイ。 「戦後、がれきのなかでひとり前を向けたのは、 家族と下町での幸せな生活があったから……」 そう語る海老名さんの原点が綴られています。 絵は10年前に逝去された漫画家でもある千葉督太郎さん。
『アニメ版 うしろの正面だあれ』
海老名香葉子 原作/有原誠治 監督/今泉俊昭 脚本/小野隆哉 作画監督 ※中学年向け
定価1,430円 (本体1,300円+税) A5判/94ページ/ISBN978-4-323-07505-1
https://www.kinnohoshi.co.jp/search/info.php?isbn=9784323075051
『うしろの正⾯だあれ』を原作をとした⻑編アニメーション映画のアニメ画を使ったアニメ版。 いまの子どもたちにもわかるように、戦時⽤語には細かく注を入れており、太平洋戦争を知る良い材料にもなっています。映画は、⼿塚治⾍先⽣が創設したアニメーション専⾨プロダクションである⾍プロ制作。
- 海老名香葉子さんよりメッセージ
「戦争ほど悲しいものはありません。
幸せな家族を死なせ、幸せに育った子をひとりぼっちにしました。
言葉にならない、文章では表わせない苦しみを味わいました。
決してわたしのような子を作らない、戦争のない世界、
平和への祈りをこめたこの本を、
いま読んでいただけることを、とても嬉しく思っています」
- 小林千登勢さん戦争体験自伝『お星さまのレール』
『お星さまのレール』
小林千登勢 作/小林与志 画 ※高学年~一般向け
定価1,540円 (本体1,400円+税) A5判/174ページ/ISBN978-4-323-07509-9
https://www.kinnohoshi.co.jp/search/info.php?isbn=9784323075099
女優であった小林千登勢さんが描く、時を経て色あせぬ戦争文学の名作。
生まれたばかりの弟を背に、星をたよりに命がけで越えた38度線。朝鮮からの引きあげ体験を、当時9歳の著者の目を通して、ありのままにつづるノンフィクション。平和を望み、我が子に語る戦争の物語。
『アニメ版 お星さまのレール』
小林千登勢 原作 ※中学年向け
定価1,540円 (本体1,400円+税) A5判/94ページ/ISBN978-4-323-07510-5
https://www.kinnohoshi.co.jp/search/info.php?isbn=9784323075105
『お星さまのレール』を原作をとした長編アニメーション映画の絵を使ったアニメ版。「戦争と平和について考え次の世代に語り継いで欲しい」との願いを込めて。戦争文学の名作を、アニメ映画のセル画とともに。
- 千島列島を舞台に描かれた物語『チロヌップのきつね』姉妹作
著者・たかはしひろゆきさんが、千島列島のウルップ島(作中ではチロヌップ=アイヌ語で狐の意味)に上陸された昭和19年の暮れから春にかけての悲しい出来事を描いた名作『チロヌップのきつね』。その姉妹作として出版されました。
『チロヌップのきつね』
定価1,320円 (本体1,200円+税) A4変型判/48ページ/ISBN978-4-323-00231-6
https://www.kinnohoshi.co.jp/search/info.php?isbn=9784323002316
北海の孤島できつねの親子が平和にくらしていました。しかし、戦争の余波は、この親子にまでおよんできたのです。英語版・ドイツ語版が出版され、アニメ映画でも話題をさらった詩情豊かな絵本。
【読者の声】「私も息子も戦争を知らない世代ですが、改めて戦争がもたらした悲しみの深さを知りました。子どもと何度も何度も読んで戦争についてしっかりと考えていきたいと思います。」
『チロヌップのにじ』
定価1,540円 (本体1,400円+税) 23.6×24.6cm /48ページ/ISBN978-4-323-00304-7
https://www.kinnohoshi.co.jp/search/info.php?isbn=9784323003047
島の漁師とも仲良く生活していたきつねの親子。しかし、やがて戦争が激しくなり、漁師たちは本土へ引き上げることに。漁師がいなくなってからもきつねたちの暮らしは続きますが、敵の兵士に命を狙われ、生活を脅かされはじめます。ほろびゆく自然、ほろびゆく動物たちへの悲しみをこめ描かれた絵本。
『チロヌップの子さくら』
定価1,540円 (本体1,400円+税) 23.6×24.6cm/48ページ/ISBN978-4-323-00305-4
https://www.kinnohoshi.co.jp/search/info.php?isbn=9784323003054
北の孤島チロヌップで、与平の娘さくらと、きつねのチロはきょうだいのように暮らしていました。しかし、さくらは突然、高熱で息をひきとります。悲しみに暮れる両親は、木彫りの人形を作って仏壇に飾り、これがさくらだよ、とチロに教えます。そんなある日、赤毛の大男たちが襲来。チロはさくらの木彫り人形をくわえて飛び出しますが…。
- NO WAR 今こそ伝えたい平和への祈りをこめて
現在、金の星社のホームページでは、「NO WAR 今こそ伝えたい平和への祈りをこめて」特集ページを展開中です。ご紹介した復刊本のほかにも、『かわいそうなぞう』『新版ガラスのうさぎ』『おこりじぞう』など、令和の子どもたちにも読んでもらいたい作品を集めました。ぜひご覧になってみてください。
特集ページはこちら⇒https://www.kinnohoshi.co.jp/special/no-war2022/