リー・ジュン監督作の『クラウディ・マウンテン』では、前代未聞の地殻変動が引き起こした山の崩落により大量の土石流が中国西南部の静かな街を襲い、16万人の住民が命の危機にさらされる。主演キャストにチュー・イーロンのほか、ホァン・チーチョン、チェン・シュー、ジャオ・ジュンイェンが共演している。
「中国式の救助方法」の迫力をよりリアルな没入感で見せるために、『クラウディ・マウンテン』の制作陣はロケ地の調査を5か月間に渡って行ない、最終的に貴州省をロケ地として選定した。さらに特質な地質条件に基づき、15,000平方メートルの砂利を使用して柔らかい道路の表面を固め、80日間かけてトンネルを実際の大きさで建設した。そのほか、作中で登場する洞穴や地下水路など多くのシーンではアジア最大の地下自然洞窟で撮影された。撮影地は6つの自然のままの洞窟で行われたため、撮影方法とその安全性を確認するために事前に撮影スタッフと専門家とともに洞窟内を調査した。また、車両が進入できない場所であることからキャストを含む全員が1～2時間かけて徒歩で撮影地に向かった。
スタッフはもちろんキャスト陣も非常に献身的だった。主演のチュー・イーロンはキャラクターをよりリアルに見せるために、素手で垂直の絶壁を登るという難しいシーンにおいてスタントを使用せずに自らの手で演じきった。「1か月近く、毎日雨の中岩壁にぶら下がって撮影を行ない、極寒の寒さを彼の意思の強さだけで乗り越えていました」と監督は振り返る。公開されたメイキング映像には、チュー・イーロンが土砂が流入した川中を走るシーンにおいて転倒し膝を怪我した様子も収められていた。それでも彼は「大袈裟ですよ」と簡単な治療を行なった後、次のシーンの撮影に入った。彼が演じたホン・イージョウが洞窟に転落するシーンでは撮影のために10メートル以上の高さから17回も繰り返し落下し、そのプロ意識の高さにスタッフも賞賛した。
近年、人気が急上昇しているチュー・イーロンは主にテレビドラマで活躍してきたが、この度ディザスターアクション超大作の『クラウディ・マウンテン』で初主演を飾り、映画業界への進出を果たしたことで大きな注目を集めている。撮影前の身体作りに加え、専門家によるトレーニング、さらに撮影期間中の大量のアクションシーンや撮影後のプロモーションなど、彼の自分に対する要求の高さによって今作に対して様々な貢献を果たしてくれた。これまで内気で優しい印象を残してきたチュー・イーロンが、『クラウディ・マウンテン』で変貌を遂げ、力強い「タフな男」のイメージを披露する。
