吉田実代選手、世界2階級制覇達成のご報告
■“闘うシングルマザー“吉田実代選手、渡米後3戦目にして世界王者奪還
昨年12月より、再び世界王者に返り咲くことを目指し、親子2人で渡米し海外に拠点をおきながら世界に挑戦する機会をうかがってきた第5代・第7代WBO世界女子スーパーフライ級王者の吉田実代選手。
アメリカでのデビュー戦は今年4月で2−0の8回判定勝ち、2戦目には早くもIBFインターコンチネンタルバンダム級王者へ挑戦する機会を得るも、0−3の10回判定負けと苦杯を喫した11月から僅か1ヶ月で今回の試合へと挑むこととなりました。
当初、他選手が王者エバニー・ブリッジス選手に挑戦する予定となっていたところ、挑戦選手が怪我のため、欠場となり約2週間前に吉田選手に白羽の矢が立ち世界王者への挑戦権を得る好機が訪れることとなりました。
本戦メインのデビン・ヘイニー対レジス・プログレイスは世界が注目するスーパーライト級ビッグマッチで、全席完売となった会場チェイス・センターの観客約2万人が見守る中での挑戦となりました。
一方、吉田選手の対戦相手である、エバニー・ブリッジス選手もInstagramフォロワー88万人、モデルとしても活躍する大人気選手。
準備期間僅かにも関わらず、当初の目標であったタイトル獲得を達成すべくリングへ立ち、愛娘の実衣菜ちゃんが見守る中、3−0という圧倒的な結果で判定勝ちを収め、悲願達成となりました。
この試合を以て、吉田選手は第8代IBF女子世界バンダム級王者となり、渡米1年目にして本懐を遂げるに至りました。日本人女子選手がアウェイで世界タイトル奪還は史上初の快挙です。
※勝利の瞬間は、こちらからもご覧いただけます。
https://twitter.com/DAZNBoxing/status/1733668084731224501
<試合概要>
開催日:12月9日(日本時間10日)
開催地:チェイス・センター(アメリカ/カリフォルニア州サンフランシスコ)
<試合結果>
3−0 10回判定勝ち
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本人コメント
2週間前のオファーではありましたが、ずっと対戦を熱望していた大人気選手のエバニー・ブリッジス選手と、マッチルームボクシング主催の下、二万人のチケットが完売した世界が注目するチェイスセンターで試合できる、千載一遇のチャンスなので即決しました。
準備期間がわずかではありましたが、ちょうど前回の敗北を反省し新しくトレーニングを組み込んでいたタイミングであったため、すぐに試合に向けて準備に取り掛かることができました。
正直、不安も多少ありはしましたが、この一瞬を逃すと一生アンダードッグ(かませ犬)として扱われ続けてしまうと感じていたので、自分を信じて覚悟を持って頑張ることができ、本当に良かったと思っています。
この試合のメインが世界が注目する一戦、デビン・ヘイニー対レジス・プログレイスで、私の対戦相手のエバニー・ブリッジス選手も多方面で活躍する選手だったので、試合後世界中に私のファンになってくださったり、応援メッセージをくださったりする方が増えたこともとても嬉しいことです。
加えて、日本人の女子選手が海外での試合で世界タイトルを勝ち取るという快挙を達成できたことも誇りに思っています。
これからも、日本人として、女性として、母として挑戦し続けていきますので、引き続き応援の程よろしくお願いいたします。
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吉田実代プロフィール
吉田実代(よしだ みよ)
1988年4月12日、鹿児島県生まれ。20歳の時に偶然見つけたハワイへの格闘技留学をきっかけに、全くの未経験から格闘技を始める。
帰国後、キックボクシング、総合格闘技などを経て'14年にボクサーへ転向。同年5月、4回判定勝ちでプロデビュー。'15年に女児を出産後、'17年10月、日本女子王座第1号のバンタム級王座決定戦で高野人母美に判定勝ちで初代王者に。'18年8月に東洋太平洋女子同級王座も獲得。'19年6月にWBO女子世界スーパーフライ級王者王座も獲得し、'20年8月名門・三迫ボクシングジムに移籍後、’22年12月より渡米し現地プロモーターと契約。2023年12月9日(アメリカ現地時間)、第8代IBF女子世界バンダム級王者となる。