CS衛星劇場では、現存する最古の「忠臣蔵」映画に活弁・演奏を収録した「最古の忠臣蔵<活弁トーキー版>」を、12月13日(水)他にテレビ初放送します。
CS放送「衛星劇場」では、「最古の忠臣蔵<活弁トーキー版>」を、12月13日(水)他にテレビ初放送します。
日本映画の父と言われる牧野省三監督と、日本史上初の映画スターである尾上松之助コンビが作り上げた現存する最古の「忠臣蔵」映画。今回、弁士の片岡一郎さんと映楽四重奏による活弁・演奏を、この放送のためだけに特別に音声収録しました。さらに、「時代劇傑作選~忠臣蔵特集~」と題して、「假名手本忠臣蔵」「義士始末記」なども放送します。
放送に寄せて、活弁の収録に臨んだ弁士の片岡一郎さんに作品の見どころ、活弁のききどころを伺いましたので、ぜひご覧ください!
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最古の忠臣蔵<活弁トーキー版>
最古の忠臣蔵<活弁トーキー版>
★CS衛星劇場にて、12月13日(水)午後6:15~他 テレビ初放送!
1910年
[監督]牧野省三
[出演]尾上松之助、片岡市之正、嵐橘楽、大谷鬼若、片岡市太郎、大谷友三郎
[弁士]片岡一郎 [演奏]映楽四重奏
日本映画の父と言われる牧野省三監督と、日本史上初の映画スターである尾上松之助コンビが作り上げた作品の一本で、現存する最古の「忠臣蔵」映画。2018年、国立映画アーカイブ、マツダ映画社、無声映画保存会がそれぞれ所有していた素材を編集し1本にまとめた。
弁士の片岡一郎氏と映楽四重奏による活弁・演奏付き。
元禄14年3月、江戸城の廊下で赤穂藩藩主の浅野内匠頭が吉良上野介に斬りかかる。浅野は即日切腹となるが、その結果を不服とする大石内蔵助をはじめとする赤穂浪士47名は元禄15年12月14日未明に吉良邸へ討ち入り吉良の首をはねる。
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放送に寄せて、片岡一郎さんからコメントをいただきました!
《作品の見どころについて》
「日本映画初のスター俳優として知られる尾上松之助は千本をこえる主演作を撮ったとされるが、フィルムのほとんどは散逸し、現在見ることが出来るのは断片を合わせても十数本である。本作は現存最古の映画版『忠臣蔵』であると同時に、松之助の若々しい身体的演技が確認できる意味でも極めて重要な作品といえる。まだ映画が舞台劇と地続きであったからこそ成しえたいくつかの表現は現在の映画からは失われてしまっている。それらを単に古い、無価値なものと判断するのは適当ではない。多くの庶民を活動写真感へ向かわせた根源的な映画の魅力が本作には秘められているのだ」
《活弁のききどころについて》
「初期の日本映画には、声色弁士といって現在の声優のように、複数の弁士が個々に役割を受け持ち、声を付け、また伴奏音楽も芝居の下座音楽が主に用いられていたが、今回は往年の弁士たちが吹き込んだ録音を元にしながら台本を新たに書き直し、弁士一人ですべての役を演ずる独演形式とし、音楽も和洋合奏形態を採ることで古格を保ちつつ新たな表現を実現した。今回の新録音は無声映画を回顧の対象として消費するのではなく、古典作品を時代に応じた新作として再提示できる可能性を示している。また弁士を、フィルムの発見者である私、片岡一郎自身が行っているのも、映画の発掘保存の点から意義がある出来事といえる」
~収録風景~
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