「知って、肝炎プロジェクト」は、2012年より、肝炎に関する知識や肝炎ウイルス検査の必要性を分かりやすく伝え、あらゆる国民が肝炎に対する正しい知識を持ち、早期発見・早期治療に向けて自ら積極的に行動していくことを目的として活動しております。
この度4月18日(火)に、肝炎対策特別大使である伍代夏子氏が岩手県を訪問し、達増知事と懇談を行いました。
伍代氏は「肝炎ウイルスは、早期発見、早期治療が大事です。肝炎ウイルスの発見、治療が遅れ、肝炎が肝硬変や肝がんなどに移行する前に肝炎ウイルス検査を受けてください。」と県民の皆様に呼びかけました。
【イベントレポート】
■伍代氏「症状が現れてからでは遅いです。今の肝臓の状態を検査で知ってください。」
懇談の中で伍代氏は、「皆さん自身の健康のことですから、まずはどういう病気なのかを知ることが大事です。肝炎ウイルス検査は、1回採血するだけで済みますので是非検査を受けてください。最近は、陽性と診断された方でも自覚症状が無いことから、その後の治療を怠ってしまうことも問題視されています。しかし、肝炎ウイルスは放置すればするほど少しずつ肝臓を蝕んでいき、症状が出た時には肝硬変や肝がんになっている可能性があります。C型肝炎は薬で治る時代ですので、医療機関を受診し、適切な治療をしていただきたいです。」と肝炎ウイルス検査の受検、受療の大切さを訴えました。
また、達増知事は「岩手県ではこれまで、肝疾患診療連携拠点病院である岩手医科大学や、地域のかかりつけ医の皆様など連携し、肝炎ウイルス検査の未受検者に対する受診勧奨や相談体制を設けてきました。今年度、岩手県が「知って、肝炎プロジェクト」の積極的広報地域に選定されましたので、このプロジェクトを通して、県民の皆様にさらに広く肝炎を知っていただきたいです。そして、国や県をはじめとする自治体が目標としている、肝炎の完全な克服に1日も早く近づくように関係者一同連携して取り組んでいきたいです。」と、県としてこれからも積極的に肝炎対策へ取り組んでいくことを伝えました。
■岩手県における肝炎対策についての意見交換会を実施
同日、岩手医科大学附属病院をはじめとする、岩手県の肝炎対策に従事している方々との意見交換会を開催しました。岩手県では、これまで出張型肝炎ウイルス検査の実施や、肝炎医療コーディネーターの養成、肝炎患者への支援等肝硬変・肝がんへの移行者を減らすことを目標とした様々な活動を行ってきたことを報告していただきました。
かかりつけ医代表である、あべ菜園内科クリニックの阿部氏は、「肝炎ウイルス検査で陽性と診断された患者様へは、必ず肝炎に関する冊子をお渡しし、病気について詳しく説明をしています。しかし、病気に対しての捉え方は人それぞれですので、陽性であったみなさんが確実に治療まで受けていただけるような環境づくりをしていく必要があると感じます。」と治療に対しての課題を述べました。
報告を受けた伍代氏は、「これまで様々な啓発活動を行ってきましたが、“検査が大事ですよ”と伝えてもなかなか受けていただけないことが多かったです。ですが、今回の意見交換会で出張検査での受検率が多いことがわかりましたので、その場で検査が出来るような啓発活動を行っていくことで、受検率を上げることが出来るのではないかと思いました。それぞれの機関が協力し合って、肝炎ウイルスを克服していきましょう。」と呼びかけました。
■開催概要
■日時 :2023年4月18日(火)9:00~11:10
催事名① :岩手県訪問
■開催場所 :岩手県県庁
■出席者 :岩手県知事 達増 拓也 氏
「知って、肝炎プロジェクト」肝炎対策特別大使 伍代 夏子 氏
厚生労働省 健康行政啓発活動対策推進官 簑原 哲弘 氏
岩手県 保健福祉部長 野原 勝 氏
岩手県 医療政策室長 吉田 陽悦 氏
岩手県 感染症課長 木村 真智 氏
岩手医科大学附属病院 准教授 宮坂 昭生 氏
あべ菜園内科クリニック 院長 阿部 弘一 氏
催事名② :肝炎対策 意見交換会
■開催場所 :岩手県公会堂
■出席者 :「知って、肝炎プロジェクト」肝炎対策特別大使 伍代 夏子 氏
厚生労働省 健康行政啓発活動対策推進官 簑原 哲弘 氏
岩手医科大学附属病院 准教授 宮坂 昭生 氏
あべ菜園内科クリニック 院長 阿部 弘一 氏
岩手県予防医学協会 医療技術部長 山田 毅彦 氏
B型肝炎訴訟東北原告団 副代表 昆野 吉夫 氏
あべ菜園内科クリニック 検査技師 佐々木 純子 氏
岩手県 保健福祉部 医療政策室 主任主査 佐々木 琢磨 氏