「オアシズ」の大久保佳代子さんが、自身の半世紀の人生を、食の思い出とともに飾らない文章でユーモラスに描いたエッセイ集『まるごとバナナが、食べきれない』が、10月26日(水)に集英社から発売されました。
本当は受け継いでいきたい「大久保家の味」。酒の力を借りてぐいぐいアピールしてきた若かりし日の恋。大福の皮とあんこを分け合う、相方・光浦靖子さんとの関係。OLと兼業だった自分を育ててくれた「めちゃイケ」の思い出……。体力・食欲・性欲、いずれも減退していく40代から50代へ。その思いを赤裸々に綴ります。
◆本文より◆
私にとって、40代は人生の分岐点でもあったと思います。
というのも、私の最後の恋愛は40代前半で。たまに思うんですよ。あそこで一発逆転を決めていれば、結婚していたかもしれないし、子どももいたかもしれないなって。
40代はまだそんなラストチャンスが残されているんですよね。でも、私はそのチャンスを摑もうとしなかった。仕事も楽しかったし、変なプライドもあったしね。
それを50歳になった私は少し後悔している。「あそこでもう少し足搔けばよかったな」と……。
全ては自分が選んだこと。一人で生きている今の自分は「しょうがないよね」と受け入れています。(「四十路の恋と後悔と」より)
【書誌情報】
書名:『まるごとバナナが、食べきれない』
著者名:大久保佳代子
定価:1,540円(10%税込)
判型:四六判ソフトカバー 192ページ
ISBN:978-4-08-781725-6
集英社刊
【著者プロフィール】
大久保佳代子(おおくぼ・かよこ)
1971年5月12日生まれ。愛知県出身。千葉大学文学部卒業。幼なじみの光浦靖子と「オアシズ」を結成。テレビ番組「めちゃ×2イケてるッ!」でのブレイク後、数多くのバラエティ番組などで活躍中。
【未収録エッセイ4本&本編2編を、WEBで無料公開中!】
http://gakugei.shueisha.co.jp/mori/serial/marugotobanana/001.html