警察庁「ストップ・オレオレ詐欺47〜家族の絆作戦~」プロジェクトチーム(略称:SOS47)は、全国で被害が相次ぐオレオレ詐欺などの特殊詐欺に関する知識や被害防止策を分かりやすく伝え、特殊詐欺被害を防止するため、2018年より、全国47都道府県警察と共に広報啓発活動を行っています。
この度、杉良太郎特別防犯対策監が佐賀県を訪問しました。佐賀県庁と佐賀県警察本部を訪問した杉対策監は、佐賀県知事の山口祥義氏や、佐賀県警察本部長の松下徹氏らと対談し、佐賀県内の特殊詐欺被害情勢や対策、今後の被害防止への取り組みなどについて意見を交え、佐賀県内の特殊詐欺被害撲滅に向けたメッセージを送りました。
- 佐賀県庁イベントレポート
■杉対策監「今の特殊詐欺は若者でも被害に遭う可能性がある」
はじめに佐賀県庁を訪問した杉対策監は、「私は、現在も47都道府県の警察本部を訪問し、各県の詐欺被害情勢に合った対策を考え実施するよう伝えていますが、それでもなお、詐欺被害はなかなか減らない状況にあります。実際、特殊詐欺対策をしてきた成果は60%ぐらい出ていると思いますが、残りの40%はまだ対策が行き届いていないので、県民の皆さんのご協力が非常に重要です。佐賀県の特殊詐欺被害は少し増加している状況なので、例えば自宅に防犯機能付き電話機を設置したり、若者から“詐欺に気をつけて!”と呼び掛けたりすることで被害はかなり減ります。老後のために貯めた大切お金を奪われないために、県民一丸となって頑張りましょう。」と述べました。
これに対して山口知事は、「佐賀県民は人と人との繋がりが強く、人を信じやすい県民性を持っており、そこを狙ってくる犯人がいます。このような特殊詐欺被害を撲滅するために、日々変化しつつある特殊詐欺手口に合わせて、都度必要な対策を実施していきます。」と特殊詐欺撲滅への意気込みを語りました。
その後の囲み取材で、“SNSを利用した詐欺など、特殊詐欺の巧妙化についてどう思うか?”と聞かれた際、杉対策監は、「特殊詐欺の種類は多種多様で、昔はオレオレ詐欺などの手口で高齢者を中心に狙っていましたが、今の特殊詐欺は若者でも被害に遭う可能性があります。まずは若者も特殊詐欺の被害に遭う可能性があるという事を認識して、危機感を持ってほしいです。全ての人に言えることは、知らない人からの電話には出ないことが重要です。万が一出てしまっても、お金の話が出るなど、少しでも怪しいと思ったら、すぐに電話を切って警察や家族に相談してください。実は、“自分は大丈夫だ”と思い込む人が多く被害に遭っている現状があります。今は防犯機能付き電話機など、様々な詐欺対策グッズが出ているので、おじいちゃんおばあちゃんの家にプレゼントしてあげたり、自分でも使ってみてほしいです。」と過信しないことの重要性を述べました。
- 佐賀県警察本部イベントレポート
■佐賀県内で特殊詐欺対策に尽力した企業に感謝状を贈呈!
県庁訪問後、佐賀県警察本部を訪問した杉対策監は、佐賀県内で特殊詐欺対策に尽力した企業を表彰する、感謝状贈呈式に出席しました。各企業への感謝状贈呈後、杉対策監は、「日頃から特殊詐欺対策にご尽力いただき、ありがとうございます。こんなにたくさんの感謝状をお渡ししたのは佐賀県が初めてで、これほどまでに多くの方々にご協力いただいていることにとても感謝しています。特殊詐欺対策について各都道府県を訪問して呼び掛けていますが、近年は電話で儲け話を持ち掛けられ、これはいい話だとついのっかってしまった結果、詐欺に遭ってしまうケースなど、様々な詐欺の手口が出てきている現状です。年配の方に“しっかりして!”と呼び掛けても、その時は理解していても後々忘れてしまうことが多いので、家族の皆さんからできれば毎日“危ないよ”と呼び掛けてあげてください。還付金詐欺はATMの前で、電話で誘導されてしまうケースが多いです。今は、ATMの前で電話の使用は禁止とされていますが、 ATMで電話をしている人を見かけたら、声を掛けてあげたり、警察を呼んであげたりして詐欺を防いでください。よろしくお願いします。」と今後もより対策を強化するよう求めました。
特殊詐欺対策について、佐賀県警察本部の松下本部長は、「佐賀県内での還付金詐欺対策として、振り込み金額上限の対象年齢を65歳以上に引き上げたことと、銀行などでの積極的な声掛けを行ったこともあり、被害額が減少しつつあります。まだまだニセ電話詐欺の手口は巧妙化しているので、引き続き防止に尽力していきたいと思います。」と述べました。
- 開催概要
■催事名:佐賀県庁、警察本部訪問
■実施日:2022年9月20日(火)
■実施会場:佐賀県庁、佐賀県警察本部
■出席者:警察庁 特別防犯対策監 杉 良太郎 氏