ブロードウェイの歴史上に燦然と輝くミュージカルの『コーラスライン』。1975年に初演され、翌1976年のトニー賞で最優秀ミュージカル賞・演出賞・振付賞・脚本賞・楽曲賞など、9部門を制覇し、15年にも及ぶロングランを記録。まさにミュージカル作品の金字塔と言える作品の4年ぶりの来日公演が、東京・渋谷のBunkamuraオーチャードホールで8月11日からスタートした。前回の来日公演に続き、初演でコニー役を務めたバーヨーク・リーが、演出・振付・再構成を手掛けている。
今作のスペシャルサポーターを務めるのは、ブロードウェイの舞台を数多く観劇してきた“ミュージカル通”の泉ピン子。観終わったばかりの率直な感想を聞かれると「いやぁ、驚きましたね。すごく良かった!コロナ禍になってしまったので最近はニューヨークには観に行ってないんですが、日本でも観られるのはいいですよね。渡辺謙ちゃんの『王様と私』を観に行くのにたくさんお金がかかりましたけど、ブロードウェイミュージカルが日本でこのチケット代だけで観られのは、すごくいいなと思いました」と興奮気味に語った。
そして、「海外で初めて観たミュージカルが『コーラスライン』でした。英語も分からず、ストーリーも全く知らなかったけど、流行ってるっていうだけでミーハーな気持ちで観に行ったんです。ストーリーが分かるようになったのは映画版を観た時でしたね。作品の音楽は素晴らしいけど、特に感じたのは、ここ(オーチャードホール)は音がいいね!」と生演奏もお気に入りになった様子。「コーラスライン」への強い思い入れを語ってくれた。
会場を埋め尽くす観客を見て、「コロナ禍の中ですが、本当にたくさんのお客さんが入っているなと思いました。最後に皆さんがカメラを出して撮影しているので、「あ、そういうことしちゃダメよ」って思ったんですけど、横を見たら“撮影可能”と書いてあったんです(笑)。“それはいいんだ”と思って、急いでカメラを取り出して私も撮りました(笑)」というカーテンコールのエピソードを披露。
“日本語字幕”付きということで、「全然英語分かんないわよ。演出家とキャシーの関係も字幕がないと分からないので、やっぱり字幕があると助かります。最近、ネットテレビでも字幕は右側に出るものが多いのから、左側は見なくて、右側ばかり見てたわ(笑)。訳詞に関しても、簡潔に訳されていてとっても良かったですね」とストーリーもしっかりと理解しながら楽しめたという。最後は、「あとわずかですよ! あと数日で終わってしまいますよ! 観に来てください!」と力強いメッセージで囲み取材を締めくくった。
物語の舞台はニューヨークのブロードウェイ。ある劇場で新作のためのオーディションが行われている。新進気鋭の演出家ザックの元に大勢のダンサーが集まった。わずか8つの枠を目指し、ニューヨーク中のダンサーたちが成功を求めて…。演出家は、皆に自分自身のストーリーを話させた。夢見る者、挫折を経験してきた者、悩み、苦しみ、それぞれの物語が背景に見え個性が見えてくる。そしてオーディションは進んでいく。
ブロードウェイミュージカル『コーラスライン』来日公演は、8月28日(日)まで東京・Bunkamuraオーチャードホールで上演中。
公演名:ブロードウェイミュージカル『コーラスライン』
※生演奏/英語上演/日本語字幕あり
日程:2022 年8 月11 日(木・祝)~28 日(日)
会場:Bunkamura オーチャードホール
原案・オリジナル振付・演出:マイケル・ベネット
演出・振付・再構成:バーヨーク・リー
キャスト:アメリカ・カンパニー
チケット:S席14,000円、A席12,000円、B席10,000円(全席指定・税込)※未就学児童入場不可
U-25 席:6,000 円(25 歳以下当日引換券・税込・前売り販売のみ・数量限定)
お問い合わせ: Bunkamura チケットセンター 03-3477-9999(10:00~17:00)
公式ホームページ:https://www.acl-2022.jp