世の中の役に立つ足音をのこして生きていきたい――
「う~ん、まずい、もう一杯!」の青汁CMでお茶の間を沸かせた名悪役・八名信夫さんの、波瀾万丈な88年間の歩みを綴った自伝『悪役は口に苦し』を八名さん89歳の誕生日、2024年8月19日に小学館より刊行いたします。
映画「飢餓海峡」「仁義なき戦い」など任侠ものから時代劇まで数多の出演作での悪役ぶり、テレビCMで見せるコミカルな演技でもお茶の間の人気者となりましたが、俳優デビュー前はプロ野球選手として活躍されていました。
岡山での戦争体験、小学校で見た米軍のキャッチボール姿に始まる野球との出会いや明治大学野球部での苛酷な日々、そして東映フライヤーズ入りから俳優への転向、悪役商会結成。またカメラが回らない場所では東日本大震災や熊本地震で被災した子供たちとの交流も――。
八名さんは言います。
「世の中のためになる足音をのこして生きていきたい」
88年の間に出逢ってきた多彩な交遊録や縁を振り返りながら、残したい想いを書き下ろした一冊。
■編集担当からのおすすめ情報
凄みのある表情や迫力ある殺され方が印象的な八名さん。
「悪役が強烈であるほど、それを殺す主役の強さが引き立つ」とおっしゃいます。
画面ごしにどのように映るかを考え、作品が最も面白くなるために演じきる演技論は、多くの人を楽しませたい、皆の心を明るくしたい、と願う八名さんの人柄に通じると感じます。
演技から離れたときのご本人は、大変穏やかで柔和な笑顔が印象的です。
幼い頃の戦争体験に由来する平和を願う気持ちや、頑張っている人を応援したいという情のあつさは、本作の行間からも感じます。「人間・八名信夫」をこの機会にあらためて知っていただきたいです。
■著者紹介:八名信夫(ヤナ ノブオ)
1935年8月、岡山県岡山市生まれ。明治大学から東映フライヤーズ(現日本ハム)に投手として入団。登板中の怪我のため選手生活を断念、映画俳優となる。83年悪役商会を結成。テレビコマーシャル、舞台、講演と幅広く活動。主な出演作は映画『飢餓海峡』『仁義なき戦い』『網走番外地』、テレビドラマ『西部警察』『純情きらり』他多数。自主制作映画『おやじの釜めしと編みかけのセーター』『駄菓子屋小春』を全国で無料上映し、地震や洪水等の被災地を応援する活動を続けている。
■書誌情報
タイトル: 悪役は口に苦し
著者: 八名信夫
定価: 1,870円 (税込)
発売日: 2024年8月19日
判型: 四六判
頁数: 242ページ
URL:https://www.shogakukan.co.jp/books/09389169
発行:小学館