伝統芸能の視点から新しい旅をつくる〈NOBODY KNOWS〉2021年度第3弾&第4弾
いずれの取り組みも、伝統芸能を通じて現地の文化資源を掘り起こし、地域の新たな魅力の発見と開発につなげることを目標とします。
■URL https://nobodyknows.tours
〈第3弾プログラム〉小松市(石川県)
石と海運の文化をテーマとした特別映像『うつりゆく季(とき)〜花鳥風月〜』
- オンライン配信期間(無料): 2021年 11月15日〜2022年3月31日
- YouTube公式チャネル:https://www.youtube.com/c/NOBODYKNOWS-tours
- 出演: 尾上右近(舞踊・語り)、木場大輔(胡弓)、藤舎推峰(篠笛・能管)、望月左太助(邦楽囃子)、安宅宮獅子保存会
- 構成・振付:花柳源九郎
- 映像監督:森崎和宏
- URL:https://nobodyknows.tours/event2021-05.html
- アンケート:2022年1月10日まで受付中。 映像をご覧のうえ、ご回答いただいた方の中から20名様に日本遺産パンフレット、NOBODY KNOWSフォトブックなどをプレゼント。詳細はウェブサイトまたはYouTubeでご確認ください。
石川県小松市で日本遺産に認定されている2つのストーリー「珠玉と歩む小松~時の流れの中で磨き上げられた石の文化」「荒波を越えた男たちの夢が紡いだ異空間〜北前船寄港地・船主集落〜」から、現地の石と海運の文化を着想元とした特別映像を公開します。 日本舞踊と、胡弓、笛(篠笛・能管)、邦楽囃子の情感あふれる音楽によって、小松が重ねてきた悠久の時間を表現。 芸能を通じて、現地の豊かな文化資産に新たな光を向けてゆきます。
歌舞伎俳優 尾上右近氏が舞踊・語りで出演。 自らパーソナリティを務めるラジオ番組で、今回の映像で構成・振付を担当した日本舞踊家・花柳源九郎氏の振付作品に出演したいと語り、今回の「NOBODY KNOWS」で念願が実現。那谷寺の美しい自然やお堂の中で、凛とした舞姿を披露。もう一つの舞台となる安宅は、歌舞伎『勧進帳』の要となる関所があった場所で、伝統芸能ファンとしては一度は訪れたいスポット。夕陽に染まる安宅海岸で、安宅宮獅子に伝わる獅子退治の棒振り役を尾上氏が演じます。
また、映像内では、小松にも工場を構える世界有数の繊維企業・サンコロナ小田株式会社が開発した薄手の織物「オーガンザ」も使った演出もあり、石材や九谷焼とあわせ、小松の豊かな文化資源が随所に散りばめられています。
- プロフィール
安宅宮獅子保存会(あたかみやじしほぞんかい)
勇壮な棒振りなど、武具をもって獅子を討ち取る「獅子退治」の演舞を特徴とする「加賀獅子舞」の系譜の獅子舞。 1979年に青年団の再結成とともに復活したが、町内の家々への巡業の負担は大きく、人手不足と道具等の老朽化により、その後存続の危機に陥る。 1989年に現在の安宅宮獅子保存会が発足し、青年団OBを中心に運営している。
尾上右近(おのえ うこん) 舞踊・語り
清元宗家七代目 清元延寿太夫の次男、曾祖父は六代目尾上菊五郎。7 歳で歌舞伎座『舞鶴雪月花』の松虫で初舞台。12 歳で新橋演舞場「人情噺文七元結」の長兵衛娘お久役ほかで、二代目尾上右近を襲名。2018年1月清元栄寿太夫を襲名。同年よりNHKラジオ「KABUKI TUNE」パーソナリティとして歌舞伎をはじめ伝統芸能の魅力を発信。
木場大輔(きば だいすけ)胡弓
淡路島出身。古典胡弓を学ぶ一方で文楽、風の盆、尾張万歳など日本各地に伝わる胡弓の奏法を研究。 演奏法や低音域を拡張した四絃胡弓の開発、作曲など、胡弓の伝統に新たな光を当てている。 胡弓と箏やピアノとのユニット活動の他、胡弓と世界の擦弦楽器による「異文化弦楽団」を主宰するなど、幅広く活動している。NHKワールド「Blends」出演。
藤舎推峰(とうしゃ すいほう)篠笛・能管
藤舎流分家笛家元の祖父、藤舎秀蓬、伯父の藤舎名生、父の中川善雄に師事し、2004 年「推峰」を襲名。 東京藝術大学・大学院在学中に浄観賞、同声会新人賞、アカンサス賞を受賞。 国立劇場主催公演やNHK「にっぽんの芸能」など、演奏会、放送に多数出演し、海外公演にも参加。 古典芸能の活動の他、ポップスアーティストの公演、レコーディング等にも参加。令和2-3年度文化庁文化交流使。
望月左太助(もちづき さたすけ)邦楽囃子
幼少期より和太鼓をはじめ、2019 年、東京藝術大学邦楽科邦楽囃子専攻卒業。在学中、稀音家浄観賞、安宅賞、アカンサス音楽賞を受賞。 「平成中村座スペイン公演」「野村萬斎主演 現代能安倍晴明」はじめ国内外の公演で囃子方として活動する一方、NHK 大河ドラマ「直虎」やピタゴラスイッチにも鳴物で出演。
[構成・振付] 花柳源九郎(はなやぎ げんくろう)
奈良県出身。華やかで力強い芸風が持ち味で、古典の舞踊を基盤に数々の公演で活躍。 文部科学大臣奨励賞、舞踊批評家協会新人賞等受賞。振付助手として比叡山薪歌舞伎、蜷川幸雄演出作品、宝塚公演等にも参加。 「NOBODY KNOWS」では日本遺産ストーリーを活かした舞台の構成・演出を行う。
[映像監督] 森崎和宏(もりさき かずひろ)
石川県金沢市出身。2006 年より映像制作会社にてテレビ番組や CM などの制作を行う。 2012 年独立後、 CENDO Inc.に参画。CM やプロモーションビデオなど、様々なジャンルの映像制作を行なっている。
- 主 催:文化庁、独立行政法人日本芸術文化振興会、公益社団法人日本芸能実演家団体協議会(芸団協)
- 共 催:小松市
- 後 援:環境省
- 協 力:那谷寺、安宅住吉神社、安宅宮獅子保存会、公益社団法人日本舞踊協会
- 美術協力:サンコロナ小田株式会社
- 映像プロダクション:株式会社アビックスタジオ金沢 音響:石丸組 音楽録音:株式会社アバコスタジオ
- 映像プロデュース:ドローイングアンドマニュアル株式会社
- 企画協力:縦糸横糸合同会社 広報協力:三声舎 コミュニケーションデザイン:株式会社Que
〈第4弾プログラム〉伊勢原市(神奈川県)
落語家・金原亭馬玉師匠と特急ロマンスカー号車貸切で行く『大山詣り』体験ツアー
- 開催日:2021年 12月18日(土)
- 料金:13,900円(1名あたり)※OPクレジットカード会員は13,700円/4歳〜小学生は500円引き
- 申込:小田急トラベル 小田急旅の予約センター 03-3379-6199(10:00〜18:00)
- 小田急トラベルWEB https://www.odakyu-travel.co.jp/special/manatabi/index.html#ooyama
※お申し込みの際は小田急トラベルのホームページにてツアーの詳細、旅行条件等を事前にご確認ください - 申込締切:2021年12月15日(水)
- プログラム主催:文化庁、独立行政法人日本芸術文化振興会、公益社団法人日本芸能実演家団体協議会
共催:大山阿夫利神社 後援:伊勢原市 旅行企画・実施:株式会社小田急トラベル
江戸時代に流行した「大山詣り」を再現するツアーを、12月18日(土)に実施します。往路は特急ロマンスカーを貸切って大山にゆかりのある落語家・金原亭馬玉師匠による落語を通じて現地の歴史や文化に触れながら向かいます。行衣を羽織り大山阿夫利神社本殿で「正式参拝」も体験できる日帰りツアーです。神楽(倭舞)の奉納とともにお祓いを受けた後、同神社の能舞台にて能の所作や着付け体験もお楽しみいただきます。
[行程]
集合8:50小田急線新宿駅西口地上「はこね旅市場」前
新宿駅 ~〈特急ロマンスカー〉 ~伊勢原駅 ~〈貸切バス〉 ~宿坊「山荘だいとう」
~〈大山ケーブルカー〉 ~大山寺 ~大山阿夫利神社下社(昼食「湯どうふ膳」、正式参拝、落語)
~大山阿夫利神社社務局・能楽殿(能体験)~伊勢原駅北口
解散17:20頃 伊勢原駅北口
※12月19日(日)には、外国人向けの英語通訳付きツアー「Pilgrimage Experience and Shamisen Concert」を開催します。詳細は下記サイトをご覧ください。(申込は締切りました)
https://nobodyknows.tours/article/333/
- プロフィール
大山阿夫利神社 倭舞(やまとまい)
大山阿夫利神社の神楽舞として神前に奉納されるもの。 1873年(明治6年)に奈良の春日大社の富田家から伝授されたもので、倭舞11曲、巫女舞9曲が継承されている。 現在もこれほど多くの神楽舞が伝わっている場所は希少。
金原亭馬玉(きんげんてい ばぎょく)
1979年生まれ 神奈川県伊勢原市出身。2000年に十一代目金原亭馬生に入門。2015年に真打ちに昇進して二代目金原亭馬玉を襲名する。都内の寄席を中心にホール落語会や全国各地の地域寄席、学校寄席などで落語の魅力を伝える。江戸時代から続く噺家芝居「鹿芝居」のメンバーであり、太神楽に伝わる茶番劇、日本舞踊などの芸にも精進している。2016年から神奈中バス「伊勢原駅北口 大山ケーブル行(直行便・臨時便)」の車内特別アナウンスを担当。
- 「日本遺産」を舞台に、伝統芸能の視点から新しい旅のかたちを開発するプロジェクト【 NOBODY KNOWS 】
「NOBODY KNOWS」は、日本各地の「日本遺産」※を舞台に、土地ごとの知られざる文化を、表現や祈りのかたちとして今に伝える「伝統芸能」の視点から再発見し、新たな地域観光を開発するプロジェクトです。文化庁と公益社団法人日本芸能実演家団体協議会(芸団協)らが主催となり2019年より「日本博」事業※として実施しています。
2019年度は「自然と技」「自然と祈り」をテーマに6箇所でツアープランを企画・実施。2020年度には新型コロナウイルス感染拡大防止策を講じた上で、地域の歴史文化、そして伝統芸能ライブを楽しめるオンラインプログラムを配信しました。3年目となる2021年度は 5つの地域での実施を予定しています。 コロナ禍で課題と直面した「旅・観光」と「伝統芸能」という2つの業界に新たな事業可能性を模索し、 現地来訪へ繋げていくためのプログラムに挑戦します。
※「日本遺産」…全国各地の歴史や魅力を通じて日本の文化・伝統を語るストーリーを「日本遺産」として認定する 文化庁による取り組み。ストーリーに関係する各地の有形・無形の文化財群をパッケージ化し、地域活性や観光振興へ活かすことを目的とする。2020年に104箇所が認定されている。
※「日本博」事業…2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の機運醸成や訪日外国人観光客の拡大等を見据え、我が国の文化芸術の振興と、その多様かつ普遍的な魅力を発信するため、日本全国を舞台に展開される事業。