生誕110年記念「映画監督・中村登 ──女性讃歌の映画たち」
監督・出演者・テーマなど様々な角度から作品にスポットを当て、古き良き昭和の日本映画をフィルムで上映する、本の街の名画座・神保町シアター。
7月29日(土)からは、生誕110年を記念し、「映画監督・中村登」作品を集めた特集上映です。
日本映画の全盛期から松竹映画の屋台骨を支え、70年代の映画斜陽期を乗り越え、新作の準備中に逝去と、“生涯現役” を貫いた中村登。その端正かつ鮮やかな作風は「映画の教科書」と評され、今なお再評価の熱が高まる映画監督です。
岡田茉莉子、岩下志麻、桑野みゆき、倍賞千恵子らの代表作がずらり。
今回の特集では、文豪の原作による文芸モノからオリジナル作品まで、女性の生き方、暮らし方に焦点を当てた名作を集めて上映いたします。演じるのは松竹を代表する女優たち。その姿をどなたかに重ね合わせて、遠い日を思い出すのも一興かと…。どうぞスクリーンでお楽しみください。
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─特集上映─
生誕110年記念
映画監督 中村 登
女性讃歌の映画たち
2023年7月29日(土) ~ 9月1日(金)
神保町シアター
(千代田区神田神保町1-23 TEL.03-5281-5132)
入場料金=一般1300円、シニア1100円、学生900円
*8月15日(火)は、設備点検のため休館します
神保町シアター ホームページ
『映画監督 中村登』特集上映ページはこちら
https://www.shogakukan.co.jp/jinbocho-theater/program/nakamura.html
同、作品紹介詳細ページはこちら
https://www.shogakukan.co.jp/jinbocho-theater/program/nakamura_list.html#movie01
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【主な上映作品】 全作品「監督=中村登」
智恵子抄
昭和42(1967)年 原作=高村光太郎、佐藤春夫
出演=岩下志麻、丹波哲郎、平幹二朗
紀ノ川
昭和41(1966)年 原作=有吉佐和子
出演=岩下志麻、司葉子、田村高廣
河口
昭和36(1961)年 原作=井上靖
出演=岡田茉莉子、滝沢修、杉浦直樹
二十一歳の父
昭和39(1964)年 原作=曽野綾子
出演=山本圭、倍賞千恵子、勝呂誉
女の橋
昭和36(1961)年 原作=小坂順子
出演=嵯峨三智子、田村高廣、藤山寛美
夜の片鱗
昭和39(1964)年 原作=太田経子
出演=桑野みゆき、平幹二朗、園井啓介
日も月も
昭和44(1969)年 原作=川端康成
出演=岩下志麻、久我美子、大空真弓
土砂降り〈英語字幕付き〉
昭和32(1957)年 原作=北条秀司
出演=佐田啓二、岡田茉莉子、桑野みゆき
斑女
昭和36(1961)年 原作=村松梢風
出演=岡田茉莉子、芳村真理、倍賞千恵子
辻が花
昭和47(1972)年 原作=立原正秋
出演=岩下志麻、佐野守、中村玉緒
ほか、全20作品
◎全上映作品、および上映スケジュールは、劇場ホームページでご確認ください。
【中村登】略歴
1913年東京・下谷生まれ、36年東京帝国大学文学部英文科を卒業後、松竹大船撮影所に助監督として入社。41年に文化映画『生活とリズム』の後、同年『結婚の理想』で劇映画の監督デビューを果たす。
51年のオールスター映画『我が家は楽し』が評判になると、スター女優が主演した文芸作品を数多く手掛けるようになり、63年の川端康成原作『古都』や66年の有吉佐和子原作『紀ノ川』などが高く評価され、松竹の屋台骨を支える巨匠として活躍した。79年、紫綬褒章受章。81年、日中合作映画『未完の対局』を準備中に闘病生活に入り、死去。
生誕100年を記念して、2013年『夜の片鱗』がヴェネチア国際映画祭で上映、翌年のベルリン国際映画祭では『我が家は楽し』『土砂降り』『夜の片鱗』が上映され、今なお再評価の熱が高まる映画監督のひとりである。